39年前から繋がるご縁ちひろブログ

[投稿日] 2016年07月01日 [カテゴリー] ちひろのこと コメント (0)

先日の北海道赤平市でのコンサートの日、主催者のお一人である宝性寺のご住職様が、リハーサル前に控室にてお話くださり、その時に写真を見せてくださいました。

「あなたが東昇先生のお孫さんだと聞いて、ぜひお見せしたいと持ってきました」

なんと、39年前にその赤平市で講演に来ていた私の祖父の写真と講演会チケットでした。

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これが39年前の祖父の講演会のチケット。演題が「母親」。なんとストレートな題でしょうか。祖父の思いが凝縮されています。

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またその市民会館とは別会場の講演の写真も。他にも宝性寺様ご家族とご一緒の写真もありました。

もう、控室で感激で涙がにじみ、その写真を写真に撮りました!

祖父は、設計図を自ら作り、日本の第一号の電子顕微鏡を完成させたウイルス学博士でありながら、「念仏者」とも呼ばれ、科学の進歩に人間の心を失ってはならないこと、宗教観を失ってはならないことを語っていました。

祖父が人生で大切にしていた人間としての心。

祖父が遺した著書の中には、「人間が人間になるために」というタイトルの本があります。もう絶版していますが、自分がいろいろと思い悩む道は、祖父が探求していた道に繋がることがわかるとき、なんとも表現しがたいものが心の奥底に込み上げて来ます。

金子みすゞさんの詩から見えてくる、見えない心のまなざし。

祖父がウイルスを顕微鏡で見つめ、その先に見た光。

ウイルス学と、音楽は、全く別世界ですが、でも、人間が人間になるために、私が私になるために、追い求めている道は、同じ道なのだと感じます。

赤平市で、まさか39年前の祖父の軌跡に出合うなんて。

今回の別会場、赤平市の前の小樽市では、実は祖父が開講していた通称「東ゼミ」の受講生だった方も、聴きに来てくださいました。そのご縁もまた、本当に有難く、感激の出遇いでした。

溢れる想いを、身体いっぱいに感じながらのステージでした。

有り難うございました。

 

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