最近、作曲ばかりしている日々ですが、今度作曲するものは、祖父の一生を描くビデオに収録される歎異抄(たんにしょう)。
歎異抄とは、親鸞聖人(しんらんしょうにん)のお言葉を弟子の唯円(ゆいえん)がまとめたもので、親鸞聖人の信仰と異なった思想が広がっていくことに嘆いた唯円が、それをあらため正そうと書いた書物です。
その歎異抄の一部を作曲することになったので、今最初からずっと読んでいます。
私自身、仏教のいろいろな教えの中で、なんだか違和感を感じるということもありました。しかし、この歎異抄を読んでいくと、「あぁ、やっぱりあれは間違った解釈だったのか」と、思い直すことができ、今回、とてもいい機会を与えていただいたと思いました。
人の噂や、間違った解釈、そういったものは、一人歩きしてしまいます。ちゃんと真実を見極める、判断する目、心を持っていないと、その間違ってしまった思想を信じてしまう恐れがあります。
みすゞさんの詩の解釈もそうだなと思います。「みんなちがってみんないい」の解釈の仕方によって、とんでもない方向にいってしまいます。コンサートや講演で必ずそれを私なりの解釈と、矢崎節夫先生がおっしゃっておられる解釈で紹介していますが、いつの時代も、真実を伝えきるということは、とても難しいのだなと思いました。
親鸞聖人が仰せの中に、「善人でさえもすくわれる。まして悪人はなおさらすくわれる。」というお言葉があります。この解釈、とてもとても難しいです。でも、この真実の解釈こそが、人が生きる全ての姿勢に現れてくるお言葉に思います。
私が作曲するお言葉は、「弥陀の五劫思惟(ごこうしゆい)の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人(いちにん)がためなりけり」です。
いつもその言葉の抑揚や意味、言葉を話すときの流れを大切にして作曲を心がけていますが、今回のこの親鸞聖人のお言葉は、特にとても慎重になりますが、この機会を与えていただいたことに感謝し、しっかりと心に刻めるメロディを作ろうと思います。
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