昨日は広島市の平和記念公園で開催の「水辺のコンサート」へ出演してきました。
その前日に広島市内に入り、夕方、現場の確認のために平和記念公園や原爆ドームへ立ち寄りました。
実は、先日このコンサートの出演を依頼してくださった「NPO法人アートサロン広島」の理事長さまが、この原爆ドームこそ、金子みすゞさんにゆかりある建物だということを深くお話してくださったので、その確認のためでもありました。
原爆ドームは、物産陳列館として建設され、その後「産業奨励館」と改称された建物でした。ここで、広島市出身の鈴木三重吉氏が童謡童話雑誌「赤い鳥」を創刊されます。

この鈴木三重吉氏による童謡童話の作家を育てた実績は、みすゞさんが尊敬する西條八十氏などの作家の活動と共に伸びて行き、その「赤い鳥」に、なんとみすゞさんの弟さんが作曲された「てんと虫」が推奨されているのです。

原爆ドームのすぐ側にある鈴木三重吉像。

童謡童話の発信地ともなった、この広島市。その場所で金子みすゞさんの詩を歌うご縁をいただくことは、とても嬉しいことでした。
そして、元安川にかかる相生橋を渡り、平和記念公園へと歩いて行き、水辺のコンサートの現場まで来ると、多くの人々が集まり、手にキャンドルを持っていました。近づいていくと、「平和への祈り」のイベントが行われていて、紙コップにメッセージを書き、その中にキャンドルを灯していたのでした。スタッフの方が私にもキャンドルをくださったので、いろいろとお話をしました。私も途中からその中に入り、キャンドルのカップにメッセージを書きました。

だんだん暗くなっていくに連れて、キャンドルの灯がきれいに浮かび上がってきます。主催者代表の方のお話があったあとに、アカペラで声楽家の方の歌が2曲披露され、みんなで1分の黙祷。私は翌日のコンサートをこの場でさせていただくことを受け入れてもらえるようにと、この地に祈りました。
そのイベントが終わり、ホテルへ帰り、翌日のコンサートでお話することをシュミレーションしながら、いろいろなことを考えました。やはり、ここ広島市は、平和へのメッセージを発信する特別な場所だと改めて感じました。
そして、翌日本番の日。
11:00からリハーサルをしました。
野外なので、リハーサルをしていてもたくさんの方々が聴きに来られます。中には、椅子に座って聴いて行かれる方もいらっしゃり、大阪から観光に来られてた学生さんたちも。岸辺の上のほうでは、ボランティアのクリーンキャンペーンの人々が、立ち止まり聴いてくださったり。リハーサル終了後には、一人のおじさまが近づいて来られ、「いやぁ、あんたの歌は心が込もっとる。いろいろうまいうまい言うて歌う人はおるが、心がない。あんたは心から歌っとるのがよーわかる。今日はおつかれさんです!」と、手を頭にもっていき、敬礼のポーズをしてくださいました。
これは、とても嬉しかったです。そんなこともありながらリハーサルを終え、12:00から本番。

わくわくしながらの控室。
40分の中で、「月の光に」「星とたんぽぽ」「波の子守唄」「さびしいとき」と歌い、そして次に歌う曲は、「千の風になって」。
実はマネージャーが広島出身で、ご親戚の中に被爆して亡くなられた方がおられることを、今回ここで歌うことが決まったときに初めて聞きました。遺骨や遺品は見つからないまま、今もこの地に眠っている、けれども、その心はきっとご家族や命を受け継いだ方々の側にあり、今もずっと見守ってくださっていることでしょう、、と、お話し、そのことに通じる歌として、お客様も一緒に、「千の風になって」を歌いました。涙を流しながら一緒に歌ってくださる方々も・・・。
そして、最後は、「私と小鳥と鈴と」。真の平和へ繋がる心、お互いの違いを認め合うこと、みすゞさんの願いもきっとそこへ繋がることをお話しながら手話を皆さんと一緒にしながら歌いました。
ご高齢のおじい様も立ち止って手話を一緒にしてくださり、小学生の男の子も、女の子も、若いご夫婦も家族連れも、学生も、社会人の皆さんも、みんな、みんな、一緒に「平和への願い」をこの歌で分かち合った時間に感じました。
今日のこのコンサートは、決して大きな規模のイベントではなかったですが、私にとって、とても意味のあるコンサートでした。北九州から駆け付けてくださった方、沖家室のご縁の方も、そして前日のキャンドルイベントでお声をかけてくださったスタッフの方がご家族でお越しくださって、皆さんの存在がとっても心強く感じました!
そしてお世話してくださったMさんと、コンサート終了後の時間が許される限り、いろんな話をさせていただき、これからの活動への大きなパワーをいただきました。
6月30日は、この広島市の秋葉市長さまが山口市に来られ、講演されます。その「ピースフォーラム」というイベントの最後に、「私と小鳥と鈴と」を会場全体で手話をして、歌います。
私は今、この「私と小鳥と鈴と」の詩のメッセージ、この詩の存在価値を、とてもとても大きな大きなものに感じています。
金子みすゞさんは、宇宙から地球を見ていた。宇宙から一人を見ていた。宇宙から見た地球は美しく、その美しさを守りたいと思う。その美しさを守ることは、一人ひとりの、一つひとつの命を見つめることであり、お互いを認め合うこと、思いやりをもつことへと繋がる。
一つひとつのちっちゃい命は、宇宙へと繋がっている。
また改めて、広島の青空の向こうを見つめながら、そう思いました。
素敵な一日を、尊いご縁を、ありがとうございました!!!




